日カラココカラ

化学用語も技術も、「それ、気になってた。」をほっとかない。

プールのニオイ、塩素ちゃうんか~い!


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From,マチダ

 

そろそろ夏ですね。

 

プールの季節が近づいてきたな〜と思い、隣に座っている山野に

 

「夏ってプール泳ぎに行ったりするの?」と聞いてみたんです。

 

すると……

 

山野「えっ、プールって浮かぶところじゃないの?私、泳げないよ!」

 

……え??????

 

いやいやいや、プールって泳ぐ場所でしょ!?!?

 

そうですよね!?!?!

 

少なくとも私は、そう信じて疑わずに生きてきました。

 

でもまさかの、「浮かぶところ」派。

 

プールにそんな派閥があったとはっ!!!

…こういう、「当たり前だと思っているけど、実はそうでもないこと」って、

 

意外とあるのかもしれません。

 

そしてプールには、もうひとつ。

 

そんな「当たり前だと思っているけど、実はそうでもないこと」があったんです。

 

プールといえば、あのツンとした独特の臭い。

 

で、つい言ってしまうあの一言。

 

「塩素くさい…」

 

でも実は、塩素からすると、「それ、僕の臭いじゃないんだけど?僕は臭くな―――い!!!」

 

という、塩素としては濡れ衣を着せられたような話なだったんです。

塩素そのものは、ほぼ無臭

プールに入ると感じる、あの独特のツンとした臭い。

 

多くの人が「塩素の臭い」だと受け止めていると思います。

 

でも実は、消毒に使われている塩素そのものには、強い臭いはほとんどありません。

 

水道水が基本的に無臭なのと同じです。

 

塩素の濃度を比べると、それがよく分かります。

 

水塩素濃度 感覚
水道水 0.00001~0.0001% ほぼ無臭
プール 0.00004~0.0001% 条件次第で臭う
キッチンハイター 5~6% 明確に臭う

 

プールの塩素濃度は、水道水とほぼ同じ。

 

一方、キッチンハイターは 何万倍も高い濃度なので、はっきり臭います。

 

つまり、プールの臭いは

 

「塩素が入っているから臭う」
「塩素そのものが強い臭いを放っているから臭う」

 

ではなさそうです。

 

では、あの臭いはどこから来るのでしょうか。

プールの臭いは、塩素が起こす“化学反応”

 

結論から言うとプールのニオイは…

 

**「塩素が起こした化学反応の結果」**です。

 

プールの水中では、塩素は次亜塩素酸という形で存在し、

 

本来は菌やウイルスを退治する役割を担っています。

 

ところが実際のプールでは、その塩素が反応する相手は“菌だけ”ではありません。

 

人がプールに入ることで、

 

皮脂・汗・尿素

 

といった窒素を含む成分が、水中に持ち込まれます。

 

次亜塩素酸はこれらと反応し、

 

クロラミン類という物質を生み出します。

 

中でもトリクロラミンは、ごく微量でも強い刺激臭を放つことで知られています。

 

さらにトリクロラミンは、水中にとどまらず、空気中へ逃げやすいという特徴があり、

 

水面近くに集まるため、呼吸とともに鼻や喉へ直接届きやすく、

 

プールサイドでは、より強くニオイを感じます。

つまり、

 

プールが臭うのは「塩素が入っているから」ではなく、

 

「量は少ないのに、臭いだけは強い!」そんなトリクロラミンという物質に

 

姿を変えてしまうからだったのです。

あなたの中の「当たり前」、本当にそのままで大丈夫でしょうか。

 

今回のように、実はちょっとした思い込みだった

 

ということも意外と少なくありません。

 

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