スプレードライヤーでつくる球状粒子設計ー電池材料(チタン酸リチウム)の球状化事例
なぜ、電池材料に球状粒子が必要なのか?
球状粒子が求められるのは、製品の性能や製造効率を大きく左右するからです。
球状粒子の特徴としては、流動性・充填性が高い、混合・分散性の向上、外観・感触の向上などが挙げられます。
このような特徴は、電池材料だけでなく、半導体・セラミックス、化粧品など、様々な業界で活用されています。
リチウムイオン電池の正極・負極材などの電池材料では、粒子の大きさや形状が電池性能に直結します。
特に全固体電池に関する材料は、より小型で高容量化させるために、充填密度を向上させる均一な粒子が求められることがあります。
スプレードライしたら、すべて球状にならないの?
スプレードライ顆粒の形状は、すべてが丸い中実球ではなく、真ん中が凹んだ非中実球となる場合もあります。中実球を得るためには、スラリー条件、熱風温度など、様々なパラメータを調節する必要があります。
顆粒形成のメカニズム
スプレードライ工程において、液滴形成から、乾燥粒子が得られるまで、溶融や変性がない限り、ほとんどの材料で下記のプロセスを経て、顆粒が形成されます。
原料スラリーが、分散系であれば、溶媒の蒸発とともに構成粒子が液滴表面に移動し、スラリー密度が偏在するため非中実球になりやすく、凝集系であれば、同じように粒子移動が起こるが、凝集体単位で移動するため、スラリー密度の偏りが小さく、中実球になりやすい傾向がある。
受託例・加工事例:電池材料(チタン酸リチウム)の球状化
負極材としても使われる、チタン酸リチウム(LTO)を湿式粉砕→スプレードライ乾燥で粉末・球状化したテスト事例をご紹介します。
※ご紹介する内容は、お客様の秘密情報の漏洩や不正利用等を防ぐ為、弊社独自で作成したスプレードライテスト品のデータです。
遊星ミルをつかった湿式粉砕
球状の乾燥粉末を得るためには、原料スラリーを凝集系(湿式粉砕・バインダー添加)にすることで、中身の詰まった中実球になりやすい傾向があります。
スプレードライヤーで噴霧乾燥させる前に、テストでは遊星ミル、実機ではビーズミルなどを用いて、スラリー中の粒子を十分に粉砕します。
スプレードライヤーをつかった球状粉末化
湿式粉砕した後のスラリーを、当社のテスト機(研究開発向け小型噴霧乾燥機_スプレードライヤー)を使って噴霧乾燥させることで、球状粒子を得ることができました。
中実球の造粒でお困りの場合は気軽にお声がけください。最適な条件を提案させていただきます。
中実球をつくる運転ポイントを公開中(スプレードライヤーの教科書P.25-26)
どれくらい球状なの?ー粒子のAI画像解析もできます!
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球状粒子状態を定量化することで、論理的な判断を可能とします。




