スプレードライヤーの教科書:01スプレードライヤーの構造と特徴
スプレードライヤーとは?
スプレードライ(噴霧乾燥) とは、液体原料(スラリー)を熱風中に噴霧して、液滴の比表面積を増加させ、短時間で瞬時に水分を蒸発し、乾燥粉末(顆粒) を得る技術です。このような技術は、EV向け電池材料、 酸化亜鉛・酸化チタンを始めとする化粧品原料、半導体・電子材料向けのファインセラミックス用原料、等は日々「微粒子化」に大きく貢献しています。
スプレードライの特徴
スプレードライ技術には、「工程の短縮」と「粉体特性・機能性の向上」の2 つの特徴があります。スラリーから直接粉体を得ることができ、ろ過、脱水、乾燥、粉砕、分級の工程を短縮が可能です。また、粒子径を調整することで水溶性を高めたり、熱に敏感な物質でも一瞬で乾燥させることで変質を抑える等、粉体特性・機能性の向上が期待されます。このようなスプレードライ技術は、化学品や医薬、食品業界で広く使われており、中でも化学品(化成品) の噴霧乾燥は、日本カラー工業の得意とする分野です。
スプレードライヤーの構造
スプレードライ加工は、
①液体を噴霧 ②熱風で瞬時に乾燥 ③微粉の回収
の3 工程でスラリーから直接粉末を生産します。
乾燥粉末は、チャンバー( スプレードライヤー本機下) とサイクロンから取り出すことができます。
チャンバーには、球形に造粒させた流動性の良い粒子、サイクロンには、チャンバーでは取り切れなかった微粒子が回収できます。
下図のように、チャンバー、サイクロンからそれぞれ回収する2 点捕集では、微粉・粗紛に分級して粉体を回収できます。
また、チャンバー下からサイクロンへ連結させるサイクロン1 点捕集、サイクロンでも回収できないような超微粒子をバグフィルターで回収するバグフィルター1 点捕集方法があります。
スプレードライ加工は、乾燥条件( 温度、噴霧方式等) だけでなく、捕集方法やその他付帯設備も検討することで、製品特性に合わせた最適な工程を見つけることができます。
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少量・研究開発向け スプレードライヤー(5号機)
小型・量産向け スプレードライヤー(1号機)
大型・量産向け スプレードライヤー(3号機)またはスプレードライヤー(4号機)*4号機はクリーンブースあり
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